医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例疾患診断へのAI活用事例Google AI「LYNA」の乳癌検出率は「99%」と発表

Google AI「LYNA」の乳癌検出率は「99%」と発表

Googleが開発するAIは、転移性の乳癌を検出する癌検知アルゴリズムを活用することにより、「乳癌検出率99%」という非常に高度な正確性を達成した。Google AIチームの研究者たちは「病理学者の医療効率の向上につながり、腫瘍細胞の検出誤認や見過ごしを減らすことができるだろう」と述べている。

今回、試験に応用されたAIは、「LYNA(リンパ節アシスタント)」と呼ばれるもの。米ネットメディアBGRによると、人間による転移性癌の診断は「LYNA」に比べて検出率が38%低くなるという。これは治療への焦燥感や切迫感、また迅速な決定が求められることによって起こるヒューマンエラーだという。それらの人為的ミスが「LYNA」では起こらない。ただし「LYNA」は万能ではないと米VentureBeatは報じている。なぜなら試験内で癌細胞と骨髄由来の白血球を誤って認識するなどのエラーが見られたからだ。

これまでGoogleは、医療業界向けのAIテクノロジーに莫大な投資を行ってきた。今年2月には心臓病に侵される可能性を予知する機械学習型ネットワークの構築、今春には病院への再入院の可能性を予測するAIシステムを開発をしている。今後、「LYNA」についても臨床試験後の医療現場への導入が期待されている。

Eita Goda
Eita Goda
The AI TImesライター。主にgoogle, Nvidiaを担当している。
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