地震予測にAI技術を導入 研究者間では意見対立も

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ロスアラモス国立研究所は、地震の予測にAI技術を取り入れることを発表した。近年、研究者達が分析したハザードマップの安全圏で、大きな地震が起きているという事態を受けての動きだ。地震学者内では、AI技術の導入に対して賛同する声も多いが、一方でAIが未習の地震信号を識別できないのではないかと、その導入に反対する意見もある。

近年、世界中で起こる被害の大きな地震の多くは、ハザードマップが安全とみなした地域で起こっている。2008年には中国、2010年にはハイチ、2011年には日本で大きな地震が起きた。米紙The New York Timesによると、多くの地震学者は、この事態に応えるために、AIを活用して膨大な地震データの分析を行い、正確に早期警告を行うことが必要だと考えているという。このAIを活用することで、より信頼性の高いハザードマップの作成が可能となる。そうすると、建造物の安全性をあらかじめ高めることもできるようになる。

地震研究の際に使用されるAI技術は、「ニューラルネットワーク」と呼ばれる、自動運転や音声アシスタントAIにも活用されているテクノロジーだ。この技術を使用すると、一連の地動計測を行うことができる。米紙The Seattle Timesによると、ロスアラモス国立研究所の研究員は、「AIの分析は専門家と同様、もしくはそれ以上に優れている」とし、AIによる地震予測に期待を込めているという。一方で、東京大学の地震学者であるRobert Geller氏は、「地震予測に近道はない。AI技術で確実な予測ができるという前提には疑問を呈する」とAIの地震予測に懐疑的だ。