翻訳ミスを事前に検出 IBMとハーバード大が挑むAI最大級の課題

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IBMとハーバード大学は、ニューラルネットワークという自動翻訳などを行うAIの機能改善に取り組んでいる。これまでAIの思考回路はブラックボックス化されてきたが、今回彼らは、それを可視化することができる「Seq2Seq-Vis」というAIを開発した。今後、このAIによって翻訳ミスを事前に防ぐことができるようになるという。

IBMとハーバード大学は、ニューラルネットワーク内の思考回路を視覚化するAIツール「Seq2Seq-Vis」を開発した。これまでAIがどのように判断して結果を出したのかという過程は見えにくくなっており、それがAI産業を発展させる上での課題となっていた。英紙The Guardianによると、従来のAIを使って「Good Morning」をヘブライ語に翻訳すると、「Attack them(彼らを攻撃する)」と誤訳する場合があった。そして、「Seq2Seq-Vis」の開発以前には、こうした翻訳ミスを未然に防ぐことができなかったという。

米・ITメディアVentureBeatによると、IBMの研究者Hendrik Strobelt氏は、「『Seq2Seq-Vis』を使った実験で、電話帳を翻訳させた。するとこのAIは、翻訳上のトラブルが起こる法則を見つけ出し、そのトラブルを解決する方法を学んだ」と語っている。これは翻訳ミスが検出されるたびに、エラーメッセージを表示し、トラブルとなった過程を可視化するという仕組みだ。「Seq2Seq-Vis」は、入力した言葉を翻訳する際に、文法上および意味上正しい翻訳語を絞り込むことができるため、翻訳機能を劇的に改善できるという。