医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例COVID-19迅速抗原検査をAIで識別 - Laipac Technology社「LooK SPOT」

COVID-19迅速抗原検査をAIで識別 – Laipac Technology社「LooK SPOT」

アフターコロナの経済活動において、過去のインフルエンザと同様に迅速キットによる抗原検査は一定の地位を占めると予想される。迅速検査キットに付き物の手作業とヒューマンエラーを排除するため、人間の目に識別困難な色信号をAIが識別して低レベルの陽性結果でも拾い上げるシステム「LooK SPOT」 を提供しているのが、カナダ拠点のLaipac Technology社である。

同社が21日報じたところによると、Laipac Technologyはアラブ首長国連邦のYAS Pharmaceuticals社およびPure Health社との提携を発表し、AI迅速抗原検査システム「LooK SPOT」を国際的に展開していくという。同検査システムは2月21日〜25日にアブダビで開催の国防産業技術展「IDEX(International Defence Exhibition & Conference)2021」で展示発表されている。鼻腔内からスワブで採取されたSARS-CoV-2由来のタンパクを定性検出する検査キットは、AIによる陽性識別によって感度97.4%・特異度98.3%・5-8分以内の検査結果取得を謳っている。イギリスと南アフリカで確認された変異ウイルスも検出可能という。

LooK SPOTのシステムはApple・Googleストアからダウンロードするアプリ「LooK PASS」によってスマートフォンで検査結果を受け取ることができる。検査結果が陰性の場合、アプリ上にQRコードが生成され、施設・イベント・集会・交通機関などにおける入場パスとしての利用が想定されており、様々なアプリとのリアルタイムでの連携が可能となる。COVID-19 LooK SPOTの日本語解説動画はYouTube上の Laipac Technology公式チャンネル内で視聴可能である。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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