医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例マウントサイナイ医科大学 - 博士課程にヘルスケアAIコースを新設

マウントサイナイ医科大学 – 博士課程にヘルスケアAIコースを新設

米ニューヨーク州マンハッタンに所在するマウントサイナイ医科大学はこのほど、博士課程における医療AIコースを新設することを明らかにした。医学におけるAIと新興技術にフォーカスする同コースは、生物医科学専攻の一部として設置される。今夏から学生の募集が開始され、一期生は2022年秋の入学を目指すこととなる。

マウントサイナイ医科大学が明らかにしたところによると、本コースでは創薬領域をはじめとして、新たな医療AIツールの開発および実装を手掛けていくという。マウントサイナイヘルスシステムが各臨床分門や研究所全体で取得した大規模データ群を利用し、研究開発を加速度的に推進する。

同大学で医療AI領域を主導するThomas J. Fuchs博士は「将来の生物医学系研究者は、増大する医学の複雑さに適応するため相応のスキルセットを身につける必要がある」と述べ、情報システムの使用に関する基礎教育だけではなく、統計学・確率論の背景知識、機械学習ツールを活用したモデル開発と解釈などを学ぶ重要性を強調している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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