韓国、第4次産業革命に向けてヘルスケアセクターを強化

韓国の厚生労働大臣は、10日、ビックデータやAIの技術を存分に使っていく「ヘルスケア産業先進国」としての基本方針を打ち立てた。また、バイオテクノロジーと、医療分野におけるハブとなることも目指していくという。ヘルスケア業界は、現在、韓国で最も勢いがあり、世界を見渡しても急速に成長している分野だ。 韓国メディアYONHAP NEWS AGENCYによると、韓国厚生労働大臣は、「ヘルスケア産業は、第4次産業革命に伴う新技術やサービスの興隆によって、かつてないほど大きな変化を経験している。我が国は今後、薬品、医療機器、また化粧品分野における研究開発費(R&D)を拡大させ、2020年には94万の雇用を新たに創出する」と語ったという。 またKorean Buomedical Reviewの報道によると、韓国政府はヘルスケア産業を推進するために、技術を有する地元企業と地域の病院が共同で研究を行う場所として「フィールドラボ」を設立する。これにより、オープンイノベーション(開かれた技術革新)をさらに加速していきたい考えだ。これらの動きには、政府主導の需要喚起や規制緩和などが不可欠であるため、今後に注目が集まっている。

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GE Healthcare 麻酔器のハッキングリスクを否定

GE Healthcareは、同社の麻酔器がハッカーによる攻撃対象となった場合も、患者に直接的なリスクが及ぶことはないことを明らかにした。サイバーセキュリティファームCyberMDXが昨年、GE Healthcareの麻酔器に深刻な脆弱性があることを指摘したことにより、調査を行なっていた。 Healthcare IT Newsが15日報じたところによると、GE Healthcareは「麻酔器自体に脆弱性はないが、デバイスをネットワークに接続することは一般的に推奨していない」としているという。CyberMDXのGEに対する通達では、GE AestivaおよびGE Aspire 7100/7900において、ハッカーが麻酔薬量やアラーム設定などを遠隔操作できる可能性を指摘していた。 医療におけるAIおよびIoT技術の発達は、クラウドを含むネットワーク連携が一層加速することも意味しており、臨床現場におけるハッキングリスクは過去に例をみない高まりを示す。英国の王立麻酔科医協会(Royal College of Anaesthetists)は公式見解として「当該デバイスの利用に際してパニックとなる理由は何もない」とし、万一不測の事態となっても麻酔科医の対応でカバーできる程度の問題であることを強調している。

熱傷(やけど)でダメージを負った腎臓をAIが超早期に判断する

熱傷による水分バランスや血中老廃物の異常から腎臓が急に機能しなくなる、いわゆる急性腎障害は、致死率80%ともいわれる危険な状態である。救命には一刻も早い診断が必要だが、これまでの尿量や血中クレアチニンのようなバイオマーカー測定には改善の余地があった。機械学習モデルで新しいバイオマーカーを解釈し、急性腎障害の診断までの時間を大幅に短縮する研究が2019年6月に学術誌Burnsに発表された。 Medical Xpressによると、米UCデイビスメディカルセンターのグループが、尿中の好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)という新しいバイオマーカーに着目した機械学習モデルを作った。これまでのバイオマーカーでは平均42.7時間かかっていた診断を、18.8時間にまで短くできたという。さらに診断精度の向上も達成しており、これまで測定値の解釈が難しいとされてきたNGALの弱点をカバーする大きな成果を達成した。 AIによる急性腎障害の超早期診断は、熱傷が起きやすい戦争での死傷者に応用が期待されている。急性腎障害を前線の施設で管理するのは難しく、早期に診断されれば、後方の高度医療機関へ適切な搬送ができるようになる。この流れは民間でも同じである。これまで専門的で解釈が難しいとされてきたさまざまなバイオマーカーに活躍の場面が与えられるようになったのは、機械学習の全盛期ならではの現象といえるだろう。

Apple Watchから電子カルテへの記入を実現するAI技術

電子カルテへの適切な情報入力は、現代の医師にとって最も時間を割く作業のひとつである。医師がApple Watchに話しかけるだけで文書を聞き取り、キーワードから適切な箇所にカルテ入力を行うAI技術が実現している。 Austin Regional Medical Clinicは、米テキサスで47万5千人を超える地域住民にヘルスケアを提供する医療グループである。Healthcare IT Newsの報道によると、同グループはNotable Healthの開発したカルテ入力補助システムを利用することで、医師1名あたり1日1-2時間程度、医療文章の作成時間を短縮することができたという。同システムには自然言語処理の可能なAIアルゴリズムが実装され、患者との会話中やその前後に、医師が装着するApple Watchから患者情報の識別とカルテ入力を行うことができる。 電子カルテは各社が独自フォーマットを持ち、その記述形式も様々だが、Notable Healthが提供するシステムでは、高い汎用性から既存の電子カルテシステムにシームレスな導入を実現しているとのこと。医師の事務作業時間を短縮し、本来的な患者治療に向き合う時間を増やすことは、新技術の有効かつ妥当な利用方法として期待が大きい。

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デンマークのスタートアップ・UNSILO AIによる医学論文評価ツールを開発

医学論文は内容の新規性と重要性はもとより、適切な形式に知見をまとめ、トピックに即した科学ジャーナルで公開することが欠かせず、一連の投稿作業は極めてテクニカルであるとともに多大な時間を要する。デンマークのスタートアップ・UNSILO社は、AIを利用した医学論文評価・投稿支援ツールを開発している。 UNSILO社の公表によると同社の論文評価ツールは、リアルタイム自然言語処理機能を備えたAIアルゴリズムを利用し、論文原稿が一般的な投稿規定に沿った構成をとっているか、追加すべき参考文献、内容に即した適切な投稿先ジャーナル・査読者などを網羅的にチェックし、著者に提案することができるという。 特に医学分野においては、価値ある研究成果は英語論文として国際的学術誌に公表し、より多くの人々に知見を共有することが求められる。一方、学術的な記述形態・構成に落とし込むことはもとより、無数とも言える投稿先候補から最適なジャーナルの選択を行うことは簡単ではない。この種のツールは医学研究者の実務を効率化する大きな助けとなり得、アカデミアをはじめとした業界からの期待も大きい。

Mindshare Medical 肺がん診断AIでCEマーク認証を取得

Mindshare Medical社は12日、同社の肺がん診断AIシステム「RevealAI-Lung」が欧州におけるCEマークの認証を取得したことを公表した。CTスキャン画像から肺がん診断を行うAIプラットフォームとしては、同製品が最初の認証取得となる。 Mindshare Medicalのプレスリリースによると、RevealAI-Lungの活用により、画像読影における偽陽性の低減と読影時間の短縮が実現できるとしている。これは生検を含む不要な追加検査を避けることにも繋がり、患者にとって負担の大きい「侵襲的検査」の回避と医療費の健全化に資する可能性がある。 欧州において肺がんは男女の主たる死亡原因であり、2017年には37万6千人が命を落としている。これは全がん死亡の20%を占めており、肺がんの正診率向上と一連の検査・診断の効率化は極めてインパクトが大きい。Mindshare Medical CEOのMichael Calhoun氏は「我々の製品がヘルスケア全体に利益をもたらせることを楽しみにしている」と、今後の市場展開に大きな期待を示している。

ビッグデータやAI投資の緊急性認識が低いヘルスケア業界

ヘルスケア業界において、ビッグデータやAIに関する優先性は徐々に認識されつつあるが、金融機関に比べると、緊急性の意識や実際の投資実績はまだ及ばないという調査が報告されている。その実態を数値で見ていく。 NewVantage Partnersの調査「Big Data and AI Executive Survey 2019」は7回目を迎え、43の金融機関、13のヘルスケア関連組織を含む約65の機関がその対象となった。今回の調査は、ビッグデータやAIへの投資がビジネス変革をどう加速させるのかというテーマを中心に実施された。その結果、全体の91.6%が投資のペースを速めていると回答し、87.8%が投資の緊急性を意識していると回答、さらにその額が5,000万ドルを超えている企業は55%に達することが判明した。一方で、77%の機関が企業文化の抵抗からビッグデータやAI主導によるビジネス展開に障害を感じているとの結果もわかっている。 Healthcare Analytics Newsの記事によると、前回調査では対象機関のうちヘルスケア関連組織がわずか8.8%だったのに対し、今回はほぼ2倍の16.6%になったという。ただし、91.6%が投資ペースを加速させている中、業態別でみると、金融機関の95.2%に対し、ヘルスケアは79.6%と遅れを取っており、さらに投資への緊急性認識も金融機関が91.7%と高かったのに対し、ヘルスケアは78.6%と低かった。また、ブロックチェーン技術の導入に関する項目もあったが、投資しているとの報告は医療機関が8.6%であった一方で、金融機関では45.2%であった。ヘルスケア業界におけるAI投資拡大は、まだ始まったばかりのようだ。

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オランダ 画像解析特化のAI医学研究所を新たに設立

オランダ・アムステル大学は、医療画像解析を中心にAI研究を推進する新しい医学系研究所の設立を公表した。AIM labと呼ばれる新しい研究所は、Innovation Center for Artificial Intelligence(ICAI)という国立機関の一部をなすこととなり、官民共同での運営が予定されている。 アムステル大学の公表によると、AIM labではアムステル大学の教授陣、およびUAEに本拠を置くInception Institute of Artificial Intelligence Ltd.の研究者たちが中心となって研究活動が進められるという。今後5年間に7名の研究者によって、アルツハイマー病の迅速診断・心律動モデリング・レントゲン画像の自動レポート生成などをテーマとした研究が行われるとのこと。 米中を中心としたAI開発は急速な発展をみせているが、UAEはAIの担当相を設置するなど国家戦略として関連技術の強化を図っている。アカデミア外、特にスタートアップなどから有為な技術が生まれる傾向の続く医療AI開発においては近年、積極的な官民協働・産学連携の動きがみられるようになっている。