マサチューセッツ総合病院 – マンモグラフィ画像から将来の乳がん発症を予測

米国立がん研究所の報告では、成人男女の約4割が「生涯のある時点でがんの罹患がある」とする(参照)。近年、研究者コミュニティはビッグデータとAIアプローチに、真の個別化医療実現の可能性を感じており、悪性腫瘍管理に対しても多面的な研究の遂行が世界的に観察される。米マサチューセッツ総合病院の研究チームはこのほど、マンモグラフィ画像から5年以内の乳がん発症リスクを推定する深層学習モデルを導出した。

北米放射線学会(RSNA)の年次総会で公表された本研究成果によると、2009年から2016年の間に8万人以上に対して施行された、24万枚を超えるマンモグラフィ画像からこのアルゴリズムを構築したという。従来のリスク評価モデル(Tyrer-Cuzick Ver.8)と比較して、予測精度として16%強の改善を示した。研究チームは「我々の深層学習モデルは、マンモグラム内の微細なイメージングバイオマーカーの多様性を適切に捉えることができ、将来の乳がん発症リスクを正確に予測する」と話す。

この新しい深層学習モデルはスウェーデンと台湾において妥当性の検証試験が施行されているが、今後新たにアフリカ系アメリカ人と種々のマイノリティ集団に対する追加検証も計画する。既存画像に対する評価解析も可能である点から、より非侵襲的で低コストな評価手段として精密医療発展の助けとなる可能性が期待されている。

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TOKYO analytica
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。