医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例豪大手VC Blackbirdの共同創業者 - AIに強気な姿勢と医療応用への展望を示す

豪大手VC Blackbirdの共同創業者 – AIに強気な姿勢と医療応用への展望を示す

AIベンチャーにとってベンチャーキャピタルが果たす役割は大きい。オーストラリアの大手VCであるBlackbird venturesは、12.4億ドルの資金を管理しており、今年8月には同国内史上最大規模のファンドで5億ドルを調達し、地元ベンチャーの支援を行っている。Blackbirdの共同創業者Rick Baker氏は「AIを取り巻く技術的リスクがほとんどなくなった」と語っている。

Baker氏の発言は豪州のメディアWhich-50で報じられている。同氏によると「5年前の投資家は、企業が実際にAIを用いて規模拡大が可能か、AIの技術的なリスクを意識していた。私が思うに今その技術的なリスクの多くは消えた。なぜならAI・機械学習を中心としたプラットフォームの構築が進んでいるからだ」という。

AI技術に適した分野としてBaker氏は「医療の診断分野」が特に有望であると挙げる。現在、パターンマッチングの経験から高度な技術をもった人々が診断を下しているところに、AI・機械学習が価値を提供できるという。パターンマッチングは特に機械学習アルゴリズムが得意とするところであり、人的な作業パフォーマンスを超えられるという観点から最適な分野であることを同氏は強調している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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