医療技術教育はモーションキャプチャーからAIが評価 – 米国防総省

医療の技術訓練は、指導者によってフィードバックに差が生じ、主観的な評価に依存している。指導者と訓練生の双方がタスクをどれだけうまくこなせているか客観的に観察し、パフォーマンスを定量評価するための訓練システムが、米国防総省において開発されている。

医療訓練システムを提供している米Southwest Research Institute(SwRI)のプレスリリースによると、開発中のシステムはアスリートの動きなどの解析に用いられている技術「マーカーレス・モーション・キャプチャー」を応用している。これは3Dの動きをデータとして取り込む際に、被験者の体に物理的なマーカーを装着するプロセスを不要とするもの。専門家が傷を縫合する時などの正確な手の動きや体の向きを機械学習に基づいて処理し、定量化された精密動作のパフォーマンスを、訓練生のものと比較して自動でフィードバックするという。

国防総省では訓練システムを米軍の医療従事者に適用して、教育プログラムを改善しようとしている。米軍の医療従事者教育を行うUniformed Services Universityが研究に協力しており、これまでの医療訓練プログラムなどからデータを収集してアルゴリズムに反映している。医学教育への先端技術の応用例は英国のVR技術(過去記事)も参照いただきたい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。