米カルフォルニア工科大学(Caltech)などの研究チームは、外科手術手技に関するスキルや質について、何に改善が必要かをフィードバックするAIシステムを開発した。研究成果は、Nature Biomedical Engineering、npj Digital Medicine、Communications Medicineから公表された一連の論文で紹介されている。
このシステムは「Surgical AI System(SAIS)」と呼ばれ、外科医による手術動画と関連データからトレーニングされている。SAISは手術針の保持や組織への刺入、抜去などといった個別の動作を評価することで外科医のパフォーマンスを定量的に評価することができる。SAISは現在、複数の医療機関における手術動画の分析に用いられているという。
研究を主導したDani Kiyasseh氏は「SAISは正確で一貫性があり、拡張性のある外科医へのフィードバックを提供する可能性がある」と述べており、実際SAISは、外科医の技量レベルを知らせるとともに、特定のビデオクリップを指し示すことで「その評価の根拠」についても詳細なフィードバックを提供できるようになっている。
参照論文: