臓器別・疾患別に無数に定義されるバイオマーカーは、あらゆる臨床的な意思決定において、非常に重要な役割を果たしている。異なるバイオマーカーパターンを組み合わせて優れた分類モデルを構築するための、新しい機械学習手法が提唱された。
IEEE/ACM Transactions on Computational Biology and Bioinformaticsにて7日公開された中国・Anshan Normal Universityの研究チームがまとめた論文によると、CDBP(combining different biomarkers patterns)と呼ばれるこのアプローチでは、種々のバイオマーカーの識別能力を測定した上でスコアを最大化する分類モデルを導出するというもの。CDBPメソッドのパフォーマンスをテストするため、8つの遺伝子発現データセットに対して既存の分類手法と比較したところ、CDBPは最も高い分類能を示していた。
研究チームは、動物モデルにおける肝細胞がんの識別にも優れた成果を示したとする。これらは、高次元の生物医学データから新しいバイオマーカーの同定過程を助けられることを意味し、今後、同手法が疾患分類のための有用なツールとして機能していく可能性もある。