Appleは、米スタンフォード大学医学部と連携し、循環器領域における新しい医学研究を推進している。Apple Heart Studyと名付けられた本研究では、Apple Watchアプリを用い心拍をモニターすることで、心房細動を始めとした不整脈発作の発生を捉える。
本研究参加者は、経時的な心拍データを提供し、何らかの不整脈が認められた場合には、医師による無料診察を受けることができる。定期的な病院受診がない人において、無症状であることも多い心房細動は、その存在に気付くことが難しい。一方で、心房細動は高い血栓リスクを持ち、脳梗塞を含む重篤な致死性疾患の温床となる。Appleは、この高度なアルゴリズムとデバイスの開発、および平行した医学研究が、無数の潜在的患者の助けとなることに大きな期待を寄せている。
米ニュースサイトappleinsiderによると、昨年11月に公表された同研究は、2019年1月をもってデータの取得を終えるとのこと。一方で研究参加者に対しては、健康状態についての追跡調査依頼が届いており、ヘルスデバイスとしての有効性の解析へと、研究の段階は着実に進んでいる。