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米スタートアップ – AI台頭による失職予備軍を医療職・介護職に

米シアトルのスタートアップ・NextStepは、AIの台頭に伴って容易に職を失い得る「専門性のない低賃金労働者」を、医療職や介護職に誘導するプラットフォームの構築に奔走している。

Healthcare Weeklyが9日に報じたところによると、2017年に設立された同社はオンライン教育と介護教育等への深い造詣から革新的なプラットフォーム開発を行い、複数の投資家グループから210万ドルの資金調達に成功しているという。オンラインプラットフォーム上でコースワークの全てを完了ことができ、介護職や医療補助職などの資格取得が可能であるほか、格安での利用を実現している。

AIの急速な発展によって、専門性が低く代替可能な職にある人々は今後大きな失職の危機にさらされる。McKinseyによるレポートでは、45%までの米国労働者が今後12年間に職を失う危険性があるとしている。一方で、米国社会においても高齢化の進展は著しく、医療関連職、特に介護職の人材難の進行が強く叫ばれている。効果的な人材教育と人材配置を実現し得る同プラットフォームには社会的意義が大きく、日本においても同等の動きがみられることを期待したい。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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