Ferrum Health – 医療過誤を防ぐAIプラットフォーム

米サンフランシスコに本拠を置くFerrum Healthは、医療過誤の発生防止を狙うAIモニタリングプラットフォームで知られる。このほど実施された同社の資金調達ラウンドで、900万ドルの追加資金を得たことを公表した。

Ferrum Healthは9日、Blumberg CapitalやGSR、Vulcan Capitalなどから計900万ドルの資金を調達したことを明らかにした。これらは主として、プラットフォームの機能拡張や普及に利用される。Ferrum Healthが提供するプラットフォームでは、患者の安全性に関して多面的な評価システムを含む。放射線科領域では見落とされやすい画像所見を拾い、カルテ記述に紐づけることで医療過誤リスクについてのフラグを立てることができる。医療者のワークフローを阻害しないことがプラットフォームの特徴で、実臨床への導入を見据えた現実的な設計を徹底する。

先月には北カリフォルニアの大規模医療機関Sutter Healthが、サクラメントの施設全体にFerrum HealthのAIプラットフォームを導入することを公表した。医療過誤を防止することは、高品質で一貫した医療を提供するためには欠かせない。人的な院内レビューに比して精度・時間・費用の観点からもAIプラットフォーム利用の利点は大きく、当該分野の発展には現場からの期待も大きい。

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TOKYO analytica
TOKYO analyticaは、データサイエンスと臨床医学への深い造詣を武器とし、健康に関するあらゆるモノ・コトのエビデンス構築・普及をお手伝いするメディカルコンサルティングプロジェクトです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcherを経て東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。