医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例脳腫瘍の悪性度をMRI検査画像からAIで予測 - 京大 iCeMs

脳腫瘍の悪性度をMRI検査画像からAIで予測 – 京大 iCeMs

脳腫瘍の一種であるグリオーマは現在、WHO2016年分類によって悪性度がグレード1(良性)〜4(高悪性度)までに分かれている。その悪性度をMRI画像から機械学習アプローチで予測して分類する研究が、京都大学の物質-細胞統合科学研究所 アイセムス(iCeMs)のグループから学術誌IEEE Accessに発表された。

京大iCeMsのニュースリリースによると、研究グループが開発した機械学習アルゴリズムはグリオーマのMRI画像を「グレード1&2(低悪性度)」と「グレード3&4(高悪性度)」に97%以上の精度で分類することができた。機械学習モデルにはランダムフォレストが用いられ、著者らは現時点での最高レベルの分類性能を達成したと主張する。腫瘍の悪性度で進行度や予後が左右されるグリオーマの特性に対し、MRIで行う非侵襲的な悪性度分類によって、手術前に臨床方針を立案するなどのメリットが期待されている。

グリオーマの遺伝子変異を組織生検前にMRI画像のみで特定するAI研究を以前にも紹介している(過去記事)。放射線医学において情報解析で診断効率と精度を高める研究分野は「Radiomics(ラジオミクス)」という造語で呼称されており、脳腫瘍領域においてもトレンドとして続くであろう。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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