眼の動きから学習障害を識別するAIアルゴリズム

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ディスレクシアは脳発達の問題のために、読字に困難がある限局性学習症で、いわゆる学習障害に分類される。読書や学習に対する強い拒否感のために、本来的な知的能力とは無関係に語彙や知識の不足が生じ、結果的に不登校や心身症に至るケースも少なくない。

インド・ベロール工科大学の研究チームは、眼球の動きからディスクレシアを識別する機械学習モデルの開発に取り組んでいる。Computer Methods and Programs in Biomedicineにこのほど掲載されたチームの研究論文によると、サポートベクターマシン(SVM)と粒子群最適化(PSO)を組み合わせたモデルにより、眼球の動きから95.6%の精度でディスクレシアの有無を識別することができたという。

現時点ではまだ開発途上の技術ではあるが、新しい客観的スクリーニング手法としての潜在的有効性は非常に大きい。就学早期での診断・介入は、医療現場および教育現場から強く求められている。

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TOKYO analytica
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。