イスラエル拠点のスタートアップ「Run:AI」は、ディープラーニングのようなAI開発にかかる時間を大きく左右する「コンピュータ上のGPU使用」を最適化して制御するソフトウェアを提供している。
Run:AI社の8日付けプレスリリースによると、同社はロンドンの医療画像・AIセンター(London Medical Imaging & Artificial Intelligence Centre for Value Based Healthcare)と提携し、そこで行われているAI開発の高速化を支援しているという。Run:AIの導入によってAIセンターでの実験所要時間は短縮され、平均46日以上かかっていた1つの実験が、現在では1日半で実行できるようになったという。
AIセンターはキングス・カレッジ・ロンドンが主導、セント・トーマス病院を拠点としており、現在その開発リソースの多くを新型コロナウイルス対策へ充てている。開発の成果のひとつには、味覚・嗅覚の異常が発熱よりもCOVID-19の強力な予測因子となることを提唱したAI診断ツールがあり、英国政府の公式発表を修正するきっかけとなった。Run:AIとの提携により、AIセンターとCOVID-19との戦いはより迅速なものとなることが期待されている。