医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例Ibex Medical Analytics - 前立腺がん病理診断AIの臨床検証結果をLancetに発表

Ibex Medical Analytics – 前立腺がん病理診断AIの臨床検証結果をLancetに発表

フランスの民間病理ラボネットワーク最大手であるMedipathが導入した、Ibex Medical Analyticsの前立腺がん病理診断AI「Galen Prostate」について先日紹介した(過去記事)。

Ibex Medical Analyticsの28日付ニュースリリースでは、同社の臨床検証結果が査読を経て学術誌 Lancetに収載されたことを報告している。ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)で実施された検証により、これまで臨床現場で報告されてきたAIアルゴリズムの中でも最高レベルの前立腺針生検によるがん検出精度(感度98.46%・特異度97.33%・AUC0.991)が示された。

UPMCシェイディーサイド病院の病理学部長であるRajiv Dhir博士は「Ibexのアルゴリズムは、がんの検出だけではなく悪性度判定・サイズ・尿道周囲浸潤の検出においても正確であることが今回の研究でわかりました」と述べている。病理医が日常臨床で使用するAIとして優れた臨床検証結果がLancetに報告されたことは、今後のデジタル病理学にとって重要な一歩となるだろう。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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