フランスの民間病理ラボネットワーク最大手であるMedipathが導入した、Ibex Medical Analyticsの前立腺がん病理診断AI「Galen Prostate」について先日紹介した(過去記事)。
Ibex Medical Analyticsの28日付ニュースリリースでは、同社の臨床検証結果が査読を経て学術誌 Lancetに収載されたことを報告している。ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)で実施された検証により、これまで臨床現場で報告されてきたAIアルゴリズムの中でも最高レベルの前立腺針生検によるがん検出精度(感度98.46%・特異度97.33%・AUC0.991)が示された。
UPMCシェイディーサイド病院の病理学部長であるRajiv Dhir博士は「Ibexのアルゴリズムは、がんの検出だけではなく悪性度判定・サイズ・尿道周囲浸潤の検出においても正確であることが今回の研究でわかりました」と述べている。病理医が日常臨床で使用するAIとして優れた臨床検証結果がLancetに報告されたことは、今後のデジタル病理学にとって重要な一歩となるだろう。