医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例腰痛の理学療法を非接触のAIロボットで - スペイン Adamo Robot

腰痛の理学療法を非接触のAIロボットで – スペイン Adamo Robot

慢性的な腰痛症に対する治療のプロトコルは確立が難しいが、理学療法による一定の成果は期待される。理学療法の利用を促進し理学療法士らの生産性を向上させるため、完全自動化された理学療法ロボットが開発されている。

CORDISでは、スペイン Adamo Robot社の理学療法AIロボットを紹介している。同ロボットは3Dサーマルビジョンによって体表温のホット/コールドスポットを特定し、AIが腰痛を解析する。6軸多関節のロボットアームから圧縮空気が放出され、非接触的にマッサージ療法が施行される。治療のデモンストレーション動画は同社の公式サイト内で確認できる。

ロボットは理学療法のスタッフを置き換えるのではなく、そのコストを検討して生産性を向上させることを目的としている。プロジェクトに対する患者や理学療法士からの良好なフィードバックが得られ、市場での需要を確認できたため量産に備えているという。またCOVID-19のパンデミックによって、医療従事者を感染リスクから保護する重要性が高まり、Adamo Robotの非接触型の治療方式はさらに注目されている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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