米ジョージア州立大学の研究チームは、精神疾患を含む種々の脳神経疾患が「脳構造とどのように関連するか、時間経過にしたがってどのように機能するか」を明らかとするため、多量の脳画像データから脳障害マッピングを目指すディープラーニングフレームワークの構築に取り組んでいる。
ジョージア州立大学が先週明らかにしたところによると、このプロジェクトは国立衛生研究所(NIH)に属する「国立生物医学イメージング・生物工学研究所」からの4年間・240万ドルに及ぶ資金提供を受けて実施されているという。脳イメージングの進歩は、研究者が多くのデータにアクセスできることを意味するが、モダリティ間の関係やキャプチャデータのタイプは複雑で、疾患の原因や影響を脳構造と結び付けて一元的に評価することは容易ではない。研究者らは「相関関係は多くの場合で線形関係を指すが、仮に強い非線形関係があったとしてもすぐには捉えることはできない。より複雑な関係を検出するため、ディープラーニングが有効となる」とする。
プラットフォーム上で特定疾患のスペクトルにしたがってデータ解析を行うことで、最も関連性の高いモダリティや脳領域を明らかにできる可能性があり、脳神経疾患の診断に利用できるマルチモーダルバイオマーカーの導出も期待されている。