米カリフォルニア州サンタクララに本拠を置く世界的半導体メーカー・NVIDIAは5日、製薬大手のグラクソ・スミスクライン(GSK)と提携し、AIを活用した薬剤・ワクチン開発を加速させる構えを明らかにした。
GSKは先頃、英ロンドンを拠点とするAIハブを新たに設立しており、ここではGSKが保有する膨大な遺伝子およびゲノムデータを活用した革新的新薬・ワクチンの開発を進めている。このハブでは、AIを含む先進コンピューティングプラットフォームを活用することでの大規模な研究開発を推進するが、完全稼動後は英国に拠点を置くAIチームの本拠地となることも明らかとなっている。NVIDIAの科学者たちもこのGSKが擁するAIチームに合流し、GPU最適化および高性能コンピューティングパイプラインの開発における深い専門知識を提供する。
GSKは、スマート創薬のアプリケーションとフレームワークを集約したNVIDIA Clara Discovery、また、現在英国で最もパワフルとされるAIスーパーコンピュータであるNVIDIA・Cambridge-1などの利用も見込んでいる。NVIDIAのヘルスケア担当バイスプレジデントであるKimberly Powell氏は「GSKとNVIDIAは共に、AIに可能なことの限界を押し上げ、膨大なデータリソースを活用することで、新しい薬剤とワクチンの開発を加速させる」としている。
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