米ニューヨーク大学の研究チームは、COVID-19患者について、その後4日間の良好な転機を予測する機械学習モデルを開発した。
権威ある英学術誌・Natureの関連誌にあたるnpj Digital Medicineに6日掲載された研究論文によると、リアルタイムの検査値・バイタルサイン・吸入酸素濃度などから「どの患者を安全に退院させられるか」を識別する機械学習アルゴリズムを構築したという。研究チームは3,000件を超える入院記録から、「4日以内に良好な転機を迎えるCOVID-19患者」を識別するアルゴリズムを導き、その精度は90%に達した。
Healthcare IT Newsのインタビューに対し、研究チームは「悪化の予測は臨床的に重要だが、我々の医療システムは既に悪化予測モデルを実装している。また、ICU治療のニーズ予測についても、現時点でこれによって臨床管理が劇的に変化することはない。今必要なのは、リスクの低い患者を効率的に退院、または適切なレベルの治療施設に転院させることだ」とし、特に高次の医療施設における当該モデルの臨床的有効性を強調している。