会話音声からAIで認知症診断 – SKテレコムとソウル大学

韓国における認知症の患者数は、2019年の78万人から2030年には136万人に増加し、関連コストは年間33兆7000億ウォン(297億ドル)に膨らむ試算がある。認知症の早期発見と診断コスト削減のため、韓国最大手携帯電話事業者であるSKテレコムは「AIによる音声解析から認知症を検出するプログラム」をソウル大学医学部と共同開発し、商用化に向けた試験の開始を発表している。

ZDNetが報じたところでは、開発中のAIツールは患者との10分間の会話内容から認知症の可能性を判断する。健康な人と認知症患者では、声帯を通じる際の音声に変化がありその違いをAIが検出する。今月から韓国内の病院・診療所でプログラムの試験を開始予定とのこと。音声の他に、顔認識・心拍と血圧モニタリングからプログラムの診断精度向上を図る計画もあるという。

Korea Biomedical Reviewのインタビューに対し、ソウル大学のLee Jun-young教授は「認知症を持つ高齢者の言葉と声には明らかな違いが見られていましたが、それを定量化して診断に用いるのは容易ではありませんでした。声による認知症のテストは早期診断に貢献することでしょう」と語っている。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。