医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例AIで医療現場はもっと生産的になれる - Googleが医療文書用ツール公開

AIで医療現場はもっと生産的になれる – Googleが医療文書用ツール公開

COVID-19に取り組む医療従事者の努力に光が当たった一方、ヘルスケアデータや構造化されていない医療文書の管理に課題が浮き彫りとなっている。医療文書が労働集約的なプロセスに支えられているため、データ収集のミス、患者との関係性の問題、現場の燃え尽きが発生している。これら課題解決のため、Googleは新しいAIツールの一般公開を始めた。

Google Cloudの記事では、2つのツール「Healthcare Natural Language API」と「AutoML Entity Extraction for Healthcare」を紹介している。前者のヘルスケア用自然言語処理は、構造化されていない医療文書を読み込み、そこから処置・投薬・患者のバイタルサインや状態に関する情報を抽出できる。情報の見落としを防ぐことで、無駄な検査の回避・コスト削減・患者との関係性向上を促進する。

後者のAutoMLツールは、医療文書用のAI開発に取り組むユーザーが、最小限のコーディングで目標物を得られるよう支援するプラットフォームである。これらツールの提供が医療現場の燃え尽きを防ぎ、生産性を向上させることをGoogleの開発チームは期待している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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