FDA: Food and Drug Administration(アメリカ食品医薬品局)はデジタルヘルス機器の安全性と有効性に対して規制当局の立場から承認を与えている。特に昨今の「AI/機械学習をベースとしたSaMD: Software as a Medical Device(医療機器としてのソフトウェア)」開発においては、革新的な技術をFDAがどう監視していくか、一挙手一投足が注目され医療機器市場の動向を左右している。AI/機械学習が前例のないブレイクスルーを起こす可能性から、承認対象となる機器の利害関係者らと継続的な対話およびフィードバックを歓迎する方針をFDAは表明してきた。
FDAの12日付リリースでは「AI/機械学習ベースSaMDへのアクションプラン」が発表され、今後FDAが同分野に対して実施していく方針が概要として5つ示された。1.ソフトウェアの経時的な学習に関して事前策定する変更管理計画のガイダンス案発行、2.機械学習アルゴリズムの評価と改善に適したプラクティスの開発支援、3.デバイスの技術的透明性など患者中心のアプローチ促進、4.機械学習アルゴリズムを評価し改善する手法の開発、5.実世界でのパフォーマンスを監視するパイロット手法の発展、という5項目が挙がっている。
今回のアクションプランは、FDAから2019年4月に示された「AI/機械学習ベースSaMDの修正に関する規制枠組案」に対して各利害関係者からのフィードバックを受けて出されたものである。FDAではアクションプランが最新の状態を維持し、患者の安全性に対処し、有望な技術へのアクセス向上のために進化し続けることを期待している。