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急性腸間膜虚血症による院内死亡の予測モデル

急性腸間膜虚血症は種々の要因によって腸管血流が途絶するもので、炎症の惹起を経て梗塞に至る。適切な診断と早期治療が望まれるが、腸梗塞発生後の死亡率は7-9割にも上るため、検査による精査よりも治療遅延を回避するための臨床診断が重視されている。このような急性腸間膜虚血症による院内死亡を予測するモデルが、中国・四川大学の研究チームから公開された。

International Journal of General Medicineからこのほど公開されたチームの研究論文によると、急性腸間膜虚血症のために集中治療を受けた338名の患者データからこの予測モデルを導いたという。単変量解析によって同疾患の独立した予測因子を抽出し(拡張期血圧・乳酸値・クレアチニン値・年齢・血液pHなど)、古典的な解析方法であるノモグラム、および機械学習モデルによる院内死亡予測を試みた。両者はAUC 0.77、0.83を示し、いずれもが優れた識別とキャリブレーションを達成したと結論付けている。

研究チームは「ノモグラムは簡潔で、比較的正確な予測を可能とする。ノモグラム-機械学習(Nomo-ML)モデルがケアを改善し、急性腸間膜虚血症をめぐる医師の臨床的意思決定を支援する可能性がある」としている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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