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AIの眼 – 膵神経内分泌腫瘍の転移リスク予測モデル

膵臓がんの1つ、膵神経内分泌腫瘍(PanNET)における患者予後は大きく異なり、その大部分が転移の有無に規定される。一方で、PanNETにおける病理学的な形態ベースの予後マーカーはないため、転移リスクを推定するモデル開発が求められてきた。米ジョージア州立大学の研究チームは、組織画像からPanNETの転移を予測する深層学習モデルを開発している。

Frontiers in Oncologyに収載されたチームの研究論文によると、89名のPanNET患者から外科的に切除された組織のデジタル画像を利用し、この深層学習モデルを開発したという。畳み込みニューラルネットワーク(CNN)をトレーニングし、各タイルをPanNET・間質・正常膵実質・脂肪に識別させた。さらに、がんまたは間質タイルと患者の転移ステータスから、領域ベースの転移リスクスコアを算出させることに成功した。

研究チームは「PanNETスライドから高精度に転移リスクを推定できる。これは、PanNET組織における予後の形態学的パターンが存在することを示唆している」とした上で、研究成果はPanNET治療における臨床的意思決定を支援する指針となる可能性があることを強調している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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