腎容積(TKV)は、腎疾患の検出とモニタリングにおける重要な指標である。英ノッティンガム大学の研究チームは、健常者および腎臓病患者におけるMRI(T2強調画像)からTKVを自動計算する深層学習モデルの構築を行った。
Magnetic Resonance in Medicineから23日公開されたチームの研究論文によると、30名の健常成人および同数の慢性腎臓病患者におけるMRI画像データから、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のトレーニングを行ったという。腎臓セグメンテーションに用いた教師データは手動で構築され、CNNの精度は50のテストデータセットで検証された。結果、2D-CNNモデルはDiceとして0.93を示し、手動と自動でのTKV差は1.2mL程度であった。
著者らは「導出したCNNモデルが自動腎セグメンテーションとTKV算出に有用」と結論付けており、「標準的なオフィスコンピュータで10秒未満のTKV算出が可能」とする。なお、このCNNモデルに関するコードおよびデータは無償公開されている。