医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例ドミニカ共和国の子宮頸がん検診をサポート - MobileODTのAI診断ツール

ドミニカ共和国の子宮頸がん検診をサポート – MobileODTのAI診断ツール

イスラエルのフェムテック企業「MobileODT過去記事)」は、子宮頸がん検診にAI駆動の携帯型コルポスコープ機器および診断ツールを展開する。同社の子宮頸がん診断ツール「EVA VisualCheck」は、ドミニカ共和国で政府が主導する大規模子宮頸がん検診プロジェクトをサポートしている。

MobileODTの25日付プレスリリースによると、同社とドミニカ共和国保健省の協力のもと、過去3ヶ月で同国9,000人の女性がEVA VisualCheckによる子宮頸がん検診を受けたという。プロジェクト初期の成功を受け、今後6ヶ月でさらに5万人の女性を対象とした検診が行われることが決定している。ドミニカ共和国では女性の子宮頸がん罹患率の高さが課題とされ、同国女性の人生に大きな影響を及ぼしていたことはもとより、治療に充てられる医療費も深刻なものとなっていた。

検診プロジェクトに参加した産婦人科医 Alfredo Levy氏は「子宮頸がんによる転帰不良の多くは、タイムリーなフォローアップが行われていないことに原因がありました。簡単な使用方法により、即座に検診結果を受け取れるEVA VisualCheckシステムは、完全なゲームチェンジャーと言えるでしょう」と語る。ドミニカ共和国における大規模な実証プロジェクトは、MobileODTが持つ世界戦略、つまり「女性の健康問題をAI技術で改善する」ための第一歩として注目を浴びている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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