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潰瘍性大腸炎の活動性を評価するAI研究

潰瘍性大腸炎(UC: ulcerative colitis)は潰瘍やびらんが多発する炎症性腸疾患で、下痢や腹痛といった症状の寛解と再燃を繰り返す。UCの活動性を評価するためには、大腸の組織を生検し病理学的に評価するが、そのスコアリングでは観察者間でバラつきが大きいという課題がある。英バーミンガム大学の研究チームは、大腸内視鏡検査で採取した生検検体を読み取るAI診断ツールを開発している。

Gastroenterologyに発表された同研究では、デジタル化した生検標本535枚(273名)を用い、UCの活動性を評価するニューラルネットワーク分類器をトレーニングした。既存3種の病理学的評価指標(PHRI、RHI、NHI)に従ってシステムの感度・特異度を検証したところ、感度89%・特異度85%(PHRI)、94%・76%(RHI)、89%・79%(NHI)という精度でUCの活動期と寛解期を識別することができた。

著者でバーミンガム大学のMarietta Iacucci氏は「ヘルスケアにおけるAIの力を、この研究は証明している。活動性の予測が難しいUCという疾患に対し、診断作業をより迅速かつ正確に行う機械学習由来のシステムは、ゲームチェンジャーとなり得る」と語っており、日常臨床や臨床試験における組織学的評価の迅速化・標準化の可能性を指摘する。

参照論文:

Artificial Intelligence enabled histological prediction of remission or activity and clinical outcomes in ulcerative colitis

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