中国最大手テック・Tencentと英ヘルステック・Medopadが共同し、患者の動作を撮影した動画をAIで解析することで、パーキンソン病の重症度を判断できるシステムを開発した。これにより、パーキンソン病に関する従来の運動機能評価に比べ、圧倒的短時間での診断と評価が可能となる。
英BBCの報道によると、研究チームは、ロンドンのキングスカレッジ病院にて医師が実際に患者評価を行った際の動画記録を利用し、アルゴリズムに学習させたという。TencentのWei Fan博士は「このシステムでは、患者に一切のセンサーやデバイス類を取り付けることなく、パーキンソン病症状の重症度を素早く評価できる」とし、革新的な評価手法に自信をみせている。
これまで臨床的に利用されてきたパーキンソン病重症度分類は、やや主観的かつ大まかなもので、評価者ごとの差異が大きいことも問題となってきた。豪Mobile Health Newsの報道では、このAIシステムがパーキンソン病における定量的な評価尺度として普及する可能性と、疾患評価における効率性の向上が患者ケアの改善に直結することが指摘されている。