欧州の経済シンクタンクBruegelが今週月曜にブリュッセルで主催したイベントのスピーチにおいて、Alphabet Inc.およびGoogleのCEOであるSundar Pichai氏は「AIが規制される必要について私自身には疑う余地はない。しかし完全に新しいルールの適用によって規制をゼロから始める必要はないでしょう」と語った。
経済情報メディアBloombergではSundar Pichai氏の声明について報じており、近く数週間後にEUがAI規制の立法化を発表することに対し、事前に言及した内容と位置づけられる。EUの技術規制には医療AIおよび自動運転技術などいわゆる「ハイリスク部門」とされるAI開発者に対する法的拘束力のある新しい要件が含まれるという。また、規制によって企業はシステム構築を透明化する必要に迫られる可能性がある。
AlphabetおよびGoogleは長年にわたり当局からの厳しい規制圧力と闘ってきた背景がある。Pichai氏は「潜在的な損害リスクと社会的なチャンスとの均整なバランスをとるルール」に対しては慎重ながらも歓迎するとしている。2019年11月にThe Wall Street Journalらが報じたGoogleによる米国内での大量の医療データ収集方法(過去記事参照)については米国連邦政府の調査に直面しており、プライバシーの取扱いについて厳しい批判を受け続けている。