ディスレクシアは脳発達の問題のために、読字に困難がある限局性学習症で、いわゆる学習障害に分類される。読書や学習に対する強い拒否感のために、本来的な知的能力とは無関係に語彙や知識の不足が生じ、結果的に不登校や心身症に至るケースも少なくない。
インド・ベロール工科大学の研究チームは、眼球の動きからディスクレシアを識別する機械学習モデルの開発に取り組んでいる。Computer Methods and Programs in Biomedicineにこのほど掲載されたチームの研究論文によると、サポートベクターマシン(SVM)と粒子群最適化(PSO)を組み合わせたモデルにより、眼球の動きから95.6%の精度でディスクレシアの有無を識別することができたという。
現時点ではまだ開発途上の技術ではあるが、新しい客観的スクリーニング手法としての潜在的有効性は非常に大きい。就学早期での診断・介入は、医療現場および教育現場から強く求められている。