AIベンチャーにとってベンチャーキャピタルが果たす役割は大きい。オーストラリアの大手VCであるBlackbird venturesは、12.4億ドルの資金を管理しており、今年8月には同国内史上最大規模のファンドで5億ドルを調達し、地元ベンチャーの支援を行っている。Blackbirdの共同創業者Rick Baker氏は「AIを取り巻く技術的リスクがほとんどなくなった」と語っている。
Baker氏の発言は豪州のメディアWhich-50で報じられている。同氏によると「5年前の投資家は、企業が実際にAIを用いて規模拡大が可能か、AIの技術的なリスクを意識していた。私が思うに今その技術的なリスクの多くは消えた。なぜならAI・機械学習を中心としたプラットフォームの構築が進んでいるからだ」という。
AI技術に適した分野としてBaker氏は「医療の診断分野」が特に有望であると挙げる。現在、パターンマッチングの経験から高度な技術をもった人々が診断を下しているところに、AI・機械学習が価値を提供できるという。パターンマッチングは特に機械学習アルゴリズムが得意とするところであり、人的な作業パフォーマンスを超えられるという観点から最適な分野であることを同氏は強調している。