IBMは、世界的学術出版社であるシュプリンガー・ネイチャーと連携し、IBMワトソンのAIが最新医学コンテンツにアクセスできる環境を実現した。これにより、特にゲノム科学分野の知識の統合と、IBMワトソンによる新たな視点の創出が期待される。
シュプリンガー・ネイチャーによると、IBMワトソンは、ゲノム関連学術誌に掲載された医学コンテンツに幅広いアクセスを行うようになり、データの抽出と統合を通して、治療法選択における新たな可能性を医師に提供できるようになるという。IBMのSteve Harvey氏は、「良質な研究と医学文献にアクセスできることが、ワトソンにとっての学習と向上にも欠かせない」としている。
個々の医学研究による成果は、メタアナリシスという分析手法を用いて、研究者自身の手によって知識の統合が進められてきた。科学誌Natureによると、近年のAIによる学術文献へのアクセスにより、隠れた関連の発見や新しい仮説の提言につなががることが期待されているという。