AI技術とiPS細胞の融合による新たな創薬

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ドイツでiPS細胞などの研究を行うEvotec社と、イギリスの製薬会社Immuneering社が、共同でAIを用いた創薬研究を行うことを発表した。今回の共同研究は、AIによる創薬とiPS細胞による創薬という、現代の最先端技術を融合した研究が実現するものとして話題になっている。

Pharmaceutical Business Reviewによると、Evotec社はもともとiPS細胞に関する最先端の研究を行っており、すでに研究基盤も固まっているという。一方、Immuneering社は病原に対するリガンド(生体物質に結合する化合物)を予測するAI技術を持っている。今回の研究は、Immuneering社のAI技術を用いてiPS細胞を基盤とした研究を行い、主に代謝性・遺伝性の病などの治療薬を開発するというものである。

Outsourcing-Pharma.comによると、Evotec社のCEOであるWerner Lanthaler氏は、iPS細胞とAI技術の融合によって革新的な治療薬を開発し、代謝性病の創薬研究を加速させられるだろうと自信を見せている。また、同氏によると、研究の最終的な目標は、リソソーム(主に細胞内ででタンパク質を生成する器官)の不調を治す薬物に焦点を当てることで、今まで十分に研究がなされていなかった遺伝性の病の治療薬を開発していくことだという。AIを利用することで、従来よりも研究効率を大幅に向上させることが可能になるため、今後は患者数の少ない病気の治療薬も開発が進んでいくと考えられる。