AIを使った創薬研究を行うBenevolentAI社は、AI創薬を行う企業を評価し、受賞者に支援を行うコンテストであるBenevolentAI Awardを、向こう2年間継続することを発表した。このコンテストは、近年大きく注目されているAI創薬をさらに活性化しようというもので、前回の開催が初めてである。
Pharma Phorumによると、このコンテストはBenevolentAI社と、医学・薬学研究に対して援助を行う組織Association of Medical Research Charitiesが共同で行っているものだという。研究についての審査は、パネル発表によって行われ、受賞者に対しては、BenevolentAI社との共同研究を通して、BenevolentAI社が開発した創薬研究に有用なAIシステムを使用する権利が与えられる。BenevolentAI社のAIシステムは、クラウドを基盤に構築されており、新薬になり得る化合物の予測などが可能となっている。
今回コンテストの継続が決定したのは、前回のコンテストが成功したからだと言われている。前回このコンテストが開催されたのは今年の上半期のことで、Pharma Phorumの別の記事によると、受賞したのはAIによってパーキンソン病の新薬を開発しているParkinson’s UK 社だという。これによってParkinson’s UK社とBenevolentAI社の提携が成立し、現在は「パーキンソン病の治療薬となり得る化合物を3つ以上見つけること」「この病気の新しい治療法を2つ以上発見すること」を目標として設定し、研究を進めている。