米Microsoftは、台湾の私設研究機関Taiwan AI Labsと共同し、Microsoft Azureを利用したAIベースの遺伝子解析プラットフォーム・TaiGenomicsを公表した。TaiGenomicsでは、患者自身や協力病院から提供された遺伝データを含む大規模医療データをAIによって解析することで、予防や診断に関する革新的成果を得ることを目指している。
Business Standardが報じたところによると、取得された膨大な医療データはMicrosoft Azureによってクラウド上に保管され、AIによる多面的な解析を受けるという。Microsoftは「このプロジェクトによる成果として、医師はより効率的な疾患診断を行うことができるようになり、結果としてヒューマンエラーによる誤診も減ることになるだろう」としている。
遺伝子レベルの分析によって、個人ごとに適切な治療法選択・薬剤選択を行うことはPrecision Medicineと呼ばれ、ここ数年ヘルスケアの新しい概念として浸透し始めている。Taiwan Newsの報道によると、Taiwan AI Labs創設者・Ethan Tu氏は「国の協力を得て、台湾をPrecision Medicine関連産業における世界的拠点にしたい」と述べ、国家として新しい医学スタンダードのプライオリティを取ることを目標としているという。