米国立衛生研究所(NIH)の研究チームは、AIアルゴリズムを利用し、画像から子宮頸がんを高い精度で自動診断するシステムを開発した。子宮頸がんの画像診断は読影医の力量に大きく左右されることが知られており、今回の成果は標準的な医療の質を押し上げるものとして大きな期待を集めている。
米Forbesの報道によると、研究チームは、コスタリカ共和国の女性を対象に行われた集団追跡研究のデータを利用したという。子宮頸部のデジタル画像をアルゴリズムに学習させることで、前がん病変を含め、一般的に診断に苦慮するケースにおいても高い精度で悪性変化をスクリーニングすることができる。
子宮頸がんによって、世界中で毎年26万人以上の女性が命を落としているが、そのほとんどは正しい検査と医療介入があれば、死を免れることができるとされる。Cancer Networkの報道によると、研究に携わったMark Schiffman医師は「実際、コンピュータによる画像解析は、前がん病変の識別において人間の専門家よりも優れていた」とし、システムの有用性を強く強調したという。