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胸部CT画像から高精度に肺がんを識別するAIシステムが実用化

ロシアの研究チームは、患者の胸部CT画像から肺がんを高精度に識別するAIシステムを開発した。Doctor Alzimovと名付けられたこのシステムは、一般のコンピュータにインストール可能なソフトウェア形式で提供され、20秒の解析時間でCT画像上の異常変化を正確にマーキングすることができる。

AuntMinnieの報道によると、2018年末にAIシステムの臨床試験を行い、60名のがん患者のCT画像を解析させたところ、2mm程度と非常に小さいがん病変を含め、正確な識別を行うことができたという。研究を率いたLev Utkin氏は「当初、放射線科医が治療を開始する6mmのがんを見分けることを目指しアルゴリズムを構築したが、我々の予想を超えて優れた結果を示した」と識別精度の高さに驚きをみせている。

単純レントゲン写真に比べると胸部CT画像の解像度は非常に高く、肺の詳細な構造変化を捉えられる一方、ごく微細な変化については取りこぼしなく人の目で確認することには限界があった。英メディアNews Medicalの報道では、新規に撮影されたCT画像をインターネットを介してスーパーコンピュータに取り込むことで、アルゴリズムの精度とスピードの向上を図り、最終的な解析時間は2秒程度になることを見込んでいるという。

The Medical AI Times
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