IBM 精神疾患診断へのAI利用

photo by iStock

AI技術のヘルスケアにおける浸透は急速に進む。統合失調症を脳画像から診断するAIアルゴリズムを先日紹介したが(過去記事)、精神科領域における活用として、話し言葉や文章からスクリーニングを図る取り組みも始まっている。

ヘルスメディアHealioの報道によると、IBMの研究チームは、話し言葉や文章の変化を捉えることで、精神疾患のスクリーニングを行うことのできる自然言語処理AIアルゴリズムの開発に取り組んでいるという。これまでも、この種の情報に診断的価値が高いことは知られていたが、多くの場合で画一的な処理による評価尺度はなく、医師が効率的かつ有効にデータを処理することは難しかった。

米国における精神疾患有病率は増加の一途をたどり、5人に1人がうつ病を含む何らかの精神疾患を有しているとされる。IBMで同研究に従事するGuillermo Cecchi博士は、精神科医不足は今後急速に拡大することを指摘し、AIを利用することで、効率的な診断と早期医療介入、医療資源の適切な分配を実現することができるとしている。

前の記事AIは腎臓病と透析導入を予防できるか?
次の記事UAE・ガルフ医科大学 医学生向けAI教育センター設立
TOKYO analytica
TOKYO analyticaは、データサイエンスと臨床医学への深い造詣を武器とし、健康に関するあらゆるモノ・コトのエビデンス構築・普及をお手伝いするメディカルコンサルティングプロジェクトです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。