医学生によるスタートアップ 失明を防ぐ画像診断AIツール

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英国Imperial College London(ICL)の医学生・Simon RabinowiczとUddhav Vaghelaは、より簡便で高速な眼科疾患鑑別ツールの開発に取り組んでいる。彼らのスタートアップ・VUI Diagnosticsは21日、同大学最大のスタートアップコンペティションで優勝し、賞金3万ポンドを手にしている。

ICL公式サイトが報じたところによると、VUI Diagnosticsが開発しているツールでは、眼底画像の撮像機にBluetoothを介して接続することで、簡便・安価・正確に網膜評価を行うことができるという。高い診断精度と、従来の手法より高速な評価が可能になるのみでなく、AIアルゴリズム自体はスマートフォンや標準的なPCに搭載できるなど、実用面への配慮も欠いていない。

世界保健機関(WHO)の報告によると、失明者の9割が開発途上国に住んでいるとしており、医療アクセス不良がもたらす深刻な問題が浮き彫りになっている。VUI Diagnosticsは、同AIツールを医療からの孤立地域に持ち込むことを想定しており、テクノロジーによる医療支援にも大きな期待が集まる。

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TOKYO analytica
TOKYO analyticaは、データサイエンスと臨床医学への深い造詣を武器とし、健康に関するあらゆるモノ・コトのエビデンス構築・普及をお手伝いするメディカルコンサルティングプロジェクトです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。