AIがインフルエンザの流行を予測 – 南米での検証

メキシコ・モンテレイ工科大学とボストン小児病院の研究チームは、インターネットの検索記録などを利用したインフルエンザ流行予測AIのアルゴリズム改善を行い、南米各国における有効性の検証までを行った。研究成果は学術誌・JMIR Public Health and Surveillanceにて、4日公開された。

研究チームの論文によると、ARGOと呼ばれるこの機械学習アルゴリズムは、インフルエンザに関連したGoogle検索記録、および過去のインフルエンザ流行記録から、現在の正確な発生状況の捕捉と予測を行うことができるという。蓄積データの豊富な米国で先駆けて開発されたアルゴリズムだが、今回南米8カ国にまで拡張したところ、やはり高い精度を示したとのこと。

インフルエンザ流行による影響を軽減するためには、具体的な保健政策を実行する地域公的機関での、適切な流行状況把握が欠かせない。研究者らは論文中で「アルゴリズムによりリアルタイムでの評価が可能なこと、必ずしもデータが十分でない南米各国でも成果を示したこと」を指摘し、ローカルセクターにおける予防的な利用価値の高さを強調している。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。