チリ大学の研究チームは、小児の再入院リスクを算出する機械学習モデルを構築した。研究成果は、オープンアクセスの科学誌・BioMed Research Internationalに収載されている。
チームの論文によると、チリ・サンディアゴの小児病院が保有する小児入院記録データベースを利用し、退院後30日以内の再入院を予測する機械学習モデルを構築したという。チームは複数の機械学習モデルを用いて精度を比較したが、Naive Bayesアルゴリズム、なかでもGaussianモデルが優れたパフォーマンスを示しており、頑健な再入院予測モデルとして利用を推奨している。
小児の再入院予測はこれまで、疾患や患者背景因子ごとの層別に終始したもので、特定疾患によらない予測モデルを構築しようとするアプローチは積極的には取られてこなかった。小児の再入院予測は治療方針に係る医療的判断の大きな助けとなるほか、医療費削減の観点からも非常に意義深く、今後のさらなる研究発展が期待される。