中国 Shuidi chou – クラウドファンディングで高額医療費を援助する慈善事業

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中国の慈善事業は前年比+20%程度の伸び率と試算され、年6-7%の経済発展と比べると、指数関数的な拡大をみせているという。そこには急進した技術力を背景として、新しい形のチャリティーを模索する革新性と、やがては国際的に影響力を与えようとする野心が共存する。ひとつの例として、従来の医療保険の枠組みを超え、高額医療費を慈善事業としてカバーする動きを紹介する。

中国メディアKrASIAの報道によると、オンライン医療保険会社Shuidiは、Tensent社らの援助を受け、高額医療費を支払う慈善目的のクラウドファンディングShuidi-chouを展開している。寄付側の手数料は無償であり、2016年以来、100万人の様々な重症患者のため、120億人民元(約2000億円)の寄付を集めてきたという。同プロジェクトはForbesでも報道されており、ビジネスと社会事業の境界が曖昧な革新性が話題となっている。

Tensent社はメッセンジャーアプリWeChatをベースとし、寄付金の送金についての技術協力も行っている。また同社は医療用AIプラットフォームTencent Miying(過去記事)でも存在感を強めている。これが野心と慈善が相反しない好例とするならば、日本の慈善活動や医療はどのように向き合っていくべきだろうか。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。