乳がんの新タイプをAIが発見

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英ロンドン大学の公的研究機関であるThe Institute of Cancer Researchは、人工知能を利用し、乳がんの新しいタイプを発見したと公表した。これまで同一種と捉えられていた乳がんのうち、治療反応性の違いから再分類を行ったところ、新しい5種類の乳がんを同定したという。

ScienceDailyが報じたところによると、研究チームは乳がん細胞のゲノム配列と分子データから治療反応性の違いを推定する機械学習アルゴリズムを構築したという。これらの新しいタイプのうち、2種は他の乳がんに比べて免疫療法への反応が良く、1種はタモキシフェン(ホルモン療法に使用される抗悪性腫瘍薬)の使用で再発リスクが高まることなどを明らかにしている。

この研究チームは以前にも、同等の手法を利用して大腸がんの新タイプを示しており、現在は臨床試験において新タイプ分類の有効性を検証している。今回の研究成果はオープンアクセスジャーナルnpj Breast Cancerにて公開されており、リンク先から全文を確認することができる。

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TOKYO analytica
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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。