米iRhythm 心房細動の管理向上に向けVerilyと提携

循環器モニタリングにおいて、画期的なテクノロジーを創出して注目を集める米iRhythmは、Alphabet傘下のVerilyとの共同研究・開発事業を明らかにした。Verilyの持つ優れたヘルスデータ解析技術を利用し、心房細動の診断・管理向上を狙った新システム開発に繋げる。

Cardiac Rhythm Newsが先週報じたところによると、両社は無症候性(明確な自覚症状を伴わない)や未診断の心房細動に特に重点を置くという。心房細動は放置されると血栓形成を起こしやすく、有意に脳梗塞リスクを高めるため、早期のスクリーニングから正しい診断と治療管理に結びつけることは直接的に患者の生命予後を改善し得る。本年5月に行われた米国心臓病学会(American College of Cardiology)の年次総会では、iRhythmのモニタリングサービスで心房細動の診断を受けた患者群が、モニタリングを受けていないコントロール群に比べて、入院や救急受診の割合が低くなることが発表され話題となっていた。

VerilyのCMOであるJessica Mega氏は「循環器モニタリングのパイオニアであるiRhythmとのパートナーシップをとても楽しみにしている。より効率的な診断・治療のシステムを構築し、心房細動を持つ患者たちを深刻な転機から防ぐ取り組みとしたい」と話す。なお今回の提携に伴い、iRhythmはVerilyにに対して500万ドルの支払いをしており、成果に応じて1275万ドルまでの報酬が設定されているという。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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