米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)は、放射線科領域へのAI技術適用を加速させるため、「Center for Intelligent Imaging」の開設を明らかにした。
UCSFの公表によると、同センターでは医療画像へのAI適用に焦点を当て、疾患診断および治療の質的向上を目指す。カリフォルニア州サンタクララに本拠を置くAIコンピューティング大手NVIDIAとの提携も明らかにしており、実臨床応用を見据えた強力な医療AIツールおよびインフラストラクチャの構築を行うとのこと。UCSFで放射線医学部門を率いるChristopher Hess医師は「AIが診断医学の次世代フロンティアを形作る」と明言した上で、同センターの配備する人的・物的資源が世界有数のものとなることを強調する。
UCSFはMRIの開発と初期導入に関わったことでも知られ、医療画像におけるトップリーダーとしての地位を長年に渡り維持してきた。AIの可能性も早期から捉えており、Intelligent Radiologyを次世代医療の中核とにらむ。また、学術的な革新をスタートアップにリンクすることにも積極的で、ロンドンに所在するKheiron Medical Technologiesが最初の共同研究先となることを併せて発表している。