医療におけるゲームチェンジャーとなるような革新的AIアルゴリズムは、必ずしも医療者のみからは生まれない。その「当たり前」から一歩先に進み、米メイヨークリニックはエンジニア達を医療現場に積極的に関わらせる取り組みを始めている。
Advisory Boardが報じたところによると、メイヨークリニックは5人のデータサイエンティストとエンジニアを、医師の回診や手術に同席させ「患者ケアのギャップをAIを利用して埋める方法」を模索しているという。実際の臨床現場を体感することで、AIチームは医療者のニーズを捉えた信頼に足る技術開発に繋げることができるという。
メイヨークリニックは積極的なAI開発と検証を進めており、心血管疾患に限定しても過去3年間に20以上のAI関連研究を論文発表している。その中には、非発作時の心電図から隠れた心房細動を抽出するAIアルゴリズムといった、医療ブレイクスルーに限りなく近い成果も含まれている(過去記事)。米国において長く最高評価を受ける医療の巨人は、柔軟な取り組みからAIによる革新をもたらし続ける。