バイエル薬品とAI創薬Exscientiaが提携 – 新規薬剤開発の新潮流へ

製薬大手バイエルは、心血管疾患およびがん治療薬の創薬のため、AI創薬Exscientiaとの提携を発表した。バイエルのデータと開発能力にExscientia独自のAI創薬プラットフォームを組み合わせ、新規薬剤候補のための化合物特定と最適化を行う。

DRUG DISCOVERY & DEVELOPMENTでは、今月初めに発表された業務提携について紹介している。AIベースのアルゴリズムを使用して潜在的な治療薬になる可能性をもつ化合物構造を予測することで、創薬研究の初期段階に焦点があてられる。Exscientiaはバイエルから最大2億4000万ユーロを受け取る契約となる。

Exscientia CEOのAndrew Hopkins氏は「私たちは先駆的なNature掲載論文からAIによる低分子化合物の自動設計を実証し、プラットフォームを強化して商業的にも実証してきました。心血管疾患とがんという主要な治療分野でバイエルの研究者たちと変革を推進できることを嬉しく思います」と語った。

Exscientiaは以前にもグラクソスミスクラインとの提携で慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬のためにAI技術で新規化合物を発見したことを公表している(過去記事参照)。同様の提携は世界中で加速してゆくだろう。

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TOKYO analytica
TOKYO analyticaは、データサイエンスと臨床医学への深い造詣を武器とし、健康に関するあらゆるモノ・コトのエビデンス構築・普及をお手伝いするメディカルコンサルティングプロジェクトです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcherを経て東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。